ムダを減らして高める業務の「質」、ワークフローシステムで実現できる「見える化」とは

2020年09月16日

ムダを減らして高める業務の「質」、ワークフローシステムで実現できる「見える化」とは

働き方改革の推進に伴い、企業では生産性向上や業務効率化などの効果が期待されるITツールの導入が積極的に進められています。
なかには、これまで受け継がれてきた運用の問題を顕在化させるため、「見える化」ができることをツールの選定基準とする動きも見受けられます。

見える化とは、業務の実態を数値や図表などから視覚的に共有できる状態にすることです。
見える化を進めることで、個々の作業だけでなく業務全般を把握できる環境を作り、問題点の発見や課題の改善に役立つ情報を得ることができます。

本記事では、社内の申請から決裁までの業務フローを電子化するワークフローシステムが、業務の見える化にどのように貢献できるのかに焦点を当ててご紹介します。

ワークフローシステムで実現する見える化とは

1.申請書類の見える化

社内には、業務を進めるために作られたさまざまな申請書類があります。
そうした申請を行う際に、はじめに直面するのが「必要な申請書類のフォーマットがどこにあるのかわからない」という問題です。身近な同僚に聞いたり、担当部門に確認したり、社内ポータルを探したりするのではないでしょうか。

ワークフローシステムでは、申請書類のフォーマットを見える化することで、最新版の申請書類を誰でもすぐに見つけることができます。所定の役職の人のみが起案するような書類があれば、申請できる対象者のみに見えるようにすることも可能です。

このように書類を探す手間がなくなることでスムーズな申請が行え、誤ったフォーマットで申請したことによる差戻しや書き直しといった無駄な作業も削減できます。

申請書類の見える化-申請フォーム選択画面
図:役職などの権限に応じて使用可能な申請フォームを一覧表示

2.申請先や進捗状況の見える化

申請書を書き終えて次に直面するのが、「誰に承認をもらえばよいのか」「次は誰に回せばよいのか」がわからないという問題です。
同じ書類でも内容によって次に承認する人が異なる場合や、組織変更のたびに承認ルートが変わる可能性もあるため、それらを社員ひとりひとりが全て把握するのは難しいでしょう。
しかし承認ルートが不明なことにより、すぐに回付することができずに書類が滞留されたり、回付先を誤ってしまいやり直しになるなどの余計な時間や労力がかかります。

ワークフローシステムでは、この承認ルートを見える化することができます。
あらかじめ決められた承認ルートに則って自動的にワークフローを進めるため、正しい回付先に最短の時間で書類を届けることができます。
また、申請した後も進捗状況を自分で把握することができるので、書類がどこまで回っているかを確認するために申請者が受付担当者や上司に問い合わせをする必要もなくなります。

申請先や進捗状況の見える化-電子決裁のルート確認画面
図:リアルタイムの進捗状況がアニメーションアイコンで一目瞭然

3.承認案件の見える化

承認する立場の人は、たいてい外出や会議などの合間を縫って日々多くの書類処理に追われています。
紙の書類だと、たとえ急ぎの案件であってもデスクに戻らなければ確認することができません。
自分のところで留まっている案件の件数や内容を見える化できれば、効率的に処理を行えるので処理漏れや遅延を防ぐことができます。

ワークフローシステムでは、自分の処理待ちとなっている案件をモバイルPCやスマートフォンを使って、外出先などデスクから離れた場所から確認することができます。
また、後に承認依頼が回ってくる予定の案件も事前に把握することもできるので、急ぎの案件でも迅速に処理することが可能です。

承認案件の見える化-承認待ち一覧の表示
図:リスト上で選択した申請案件を複数まとめて内容を確認することが可能

4.過去書類の見える化

ワークフローシステムでは、これから申請・承認する書類だけではなく、過去の書類も見える化します。

社員それぞれが自分で申請・承認した過去の書類内容を必要なときにいつでも確認できれば、決裁された書類の保管を担当している部門への書類の照会問い合わせも不要となりますし、一方の保管担当者も他の業務を止めて書類を探す手間がなくなります。

監査の際にも対象書類をシステム内で素早く検索し、閲覧することができるため、これまで多くの時間を費やしてきた書類準備の短縮にも効果的です。

過去書類の見える化-業務区分によるカテゴリー分け一覧
図:業務ごとや書類ごとにカテゴリー分けすることもできる

5.蓄積データの見える化

申請書類を管轄する部門の中には、各部署から申請された情報を管理するためにExcelなどで台帳を作成する業務もあるでしょう。
紙などの申請書からExcelに転記する作業には、表記ゆれや記入忘れなどのヒューマンエラーが多いものです。

ワークフローシステムでは、申請から決裁までの人や日時の履歴がデータで蓄積されており、管理担当者は全ての案件をいつでも確認することができます。また、これらの申請情報を集計することで、対象の業務を見える化することができます。

たとえば、出張精算書といった経費に関する申請情報を一定の期間で絞り込み、部署ごと、担当者ごとなどで集計するなどユーザーの任意の設定で表を作成することができるため、その業務の実態を把握するのに役立ちます。

蓄積データの見える化-集計結果の表示
図:サマリ集計やクロス集計での表示も可能

6.運用状況の見える化

「申請から決裁までにどれくらいの期間を要しているのか」「最も申請件数の多い時期はいつなのか」といった運用に関するデータが見える化できると、そこからボトルネックを顕在化し、業務改善に役立てることができるでしょう。

ワークフローシステムでは、意思決定速度の測定や運用情報など実績に基づいたデータによって申請業務の全体を分析することができます。

運用状況の見える化-承認期間分析
図:案件が完了するまでに要した時間を表示

また、この分析結果を紙で申請を行っていた際に要していた時間と比較することで、ワークフローシステム導入の効果を数値で明確にすることも可能となります。

運用状況の見える化-利用状況分析
図:案件の利用状況をグラフ表示

以上のように、見える化によって非効率な作業を減らし、最短で業務を遂行する環境を整えることで、利用者の作業効率は飛躍的に上がり、申請・承認にかかわる業務の質が改善するでしょう。

また、これらの事務的な作業を効率化することで、社員それぞれが本来のコア業務に取り組む時間を十分に確保できるようになっていきます。そんな日々の積み重ねが業務全体の質の向上へとつながっていくのです。

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