オンプレからのクラウド移行で、利用者の利便性向上を図り
情報システムの運用工数を大幅に削減

高田製薬株式会社 様 グループウエア クラウド 稟議

写真左より、高田製薬株式会社
コーポレート本部 情報システム部 IT戦略課 課長 柴崎 拓人氏
コーポレート本部 情報システム部 部長 永翁 千寿氏
コーポレート本部 情報システム部 IT戦略課 主幹 平野 正博氏

■業種
医薬品製造業

■事業内容
医薬品の製造・販売、清涼飲料水・健康食品の製造

■適用業務
稟議書、人事・総務関係諸届など

導入前の課題オンプレミスシステム導入前
  • ユーザーが違和感なく利用できるように、既存帳票フォーマットを活用し申請・承認業務を電子化したい
クラウド移行前
  • SaaSファーストを基本とするIT戦略の変革により、オンプレミスからクラウド移行を進めることに

導入後の効果オンプレミスシステム導入時(2015年)
  • 稟議書の電子化からスタートし他業務へも展開。複数拠点間における迅速な決裁基盤が実現できた
クラウド移行後(2022年)
  • 帳票やデータの移行、ユーザー展開時にもトラブルなく、クラウドのメリットを享受できている

Step1:オンプレ導入
本社移転を機に、複数拠点間における申請・決裁業務の効率化を目指す

高田製薬株式会社
コーポレート本部 情報システム部
部長
永翁 千寿氏

高田製薬は、ジェネリック医薬品を中心に医療用薬品の開発・製造・販売を手掛ける製薬会社。付加価値の高い医薬品の製品開発力に定評があり、子供でも飲みやすい甘味を添加した小児用ドライシロップ製剤など、ユニークな医薬品を生み出してきた。また、医療現場の安全性や利便性を考慮した、独創的かつ高品質な製品を開発し続けている。

そんな同社では、2015年当時、稟議書ほか申請・承認業務が「紙」ベースで行われており、手間や時間がかかり、業務効率の観点から適切な状態とは言えない状況であった。また、2016年に本社移転が控えていることから、早急な課題解決に迫られていたという。そこで同社は、申請・承認ワークフローの電子化を目的に、2015年にCreate!Webフロー(パッケージ版)を導入した。同社 コーポレート本部 情報システム部 部長 永翁 千寿氏は、当時Create!Webフローを選定した理由について以下のように話す。

「当社では、稟議書の申請から承認・決裁までの時間を短縮して業務を効率化するとともに、本社移転に合わせ、紙書類の削減による移動負荷の軽減、複数拠点間における迅速な決裁の実現を目指し、SIパートナーの富士フイルムビジネスイノベーションジャパン(当時:富士ゼロックス埼玉)からの提案でCreate!Webフローを導入しました。紙の帳票書式を違和感なく電子化できること、直感的な操作で誰でも容易に利用できること、承認処理が滞らないようにリアルタイムでステータスが確認できることが決め手になっています」(永翁氏)

Create!Webフローの導入後、すぐに期待する効果が得られ、他業務への展開も実現したという。

「まず、稟議書の電子化からスタートしました。Create!Webフローの導入により、申請・承認業務の電子化を実現し、社内認知が進んだことで、他申請への展開につながりました。また、複数拠点間における迅速な決裁基盤の構築にも寄与しています。自社で帳票作成・設定できる体制が整ったことで、現在では、人事・総務関係諸届など90種類以上の書類へと利用範囲を拡大しています」(永翁氏)

■ ワークフロー帳票一覧 

所轄 帳票名
安全管理 安全確保措置案承認依頼書、安全確保措置実施及び報告依頼書、添付文書確認依頼書
営業 エリア拡販企画依頼書、廃棄指示・確認書、配布完了報告書
学術 勉強会申請書
研究開発 原薬廃棄の承諾・報告、商標回覧手続き、発明考案関連手続き
渉外 価格登録申請
情報システム IT依頼書兼報告書、パソコン廃棄連絡票、メール・ガルーン・ワークフロー利用申請書、
レンタルパソコン手配依頼
人事 eラーニング教材公開申請書、eラーニング登録申請書、慶弔見舞金申請書、災害報告書、
自己啓発支援補助金申請書、退職理由書、入退者等連絡票(派遣社員用)
生産 工場見学等の申し入れ、廃棄処理決裁申請
総務 社有車事故報告書、営業車報告書、ガソリンカード/ ETCカード報告書、
ガソリンカード/ ETCカード申請書、入退出・機械警備権限申請書、決算書開示のお願い、
社有携帯電話使用許可申請
総務(稟議) 稟議書、決裁書、法務審査

Step2:クラウド移行
SaaSファーストのIT戦略に則りCreate!Webフロー Cloudを選定

高田製薬株式会社
コーポレート本部 情報システム部
IT戦略課 課長
柴崎 拓人氏

このように申請・承認業務の電子化を進めてきた同社だが、Create!Webフローの運用を開始してから7年が経過する間に、同社のIT戦略は大きく様変わりをした。その中で出てきた課題について、同部 IT戦略課 課長の柴崎 拓人氏は次のように話す。

「当社では、これまで社内のオンプレミス環境で各種システムを運用してきました。周知のように、オンプレミスサーバーは定期的なシステムアップデートやライフサイクルに合わせたハードウェアのリプレースが必要であり、情報システム部門の限られたリソースでは運用管理が難しくなっていました。そこで当社では、"SaaSファースト"を基本方針にシステムを導入・移行を進め、ワークフローシステムについても他システムと連携可能なSaaSを検討することにしました」(柴崎氏)

ワークフローシステムのクラウド移行を決めた高田製薬は、合計13製品の候補を挙げて比較検討を行った。製品制定の要件について、同部 IT戦略課 主幹の平野 正博氏は、以下のような点を挙げる。

「機能、使いやすさ、品質、信頼性、コスト、セキュリティ、サポート体制などを入念に比較・検討しました。特に全て内製で帳票作成・修正が容易である点、組織変更対応、過去案件の引継ぎ、集計・文書管理への連携、ポートレット連携、APIなど必要な機能を備えている点を重視しています」(平野氏)

比較検討の結果、導入候補に挙がったのが、富士フイルムビジネスイノベーションジャパンから提案されたCreate!Webフロー Cloudだった。

「Create!Webフロー Cloudは、機能・使いやすさ・品質・信頼性・コストなどを総合的に評価する中で懸念される項目がほとんどなく、最もバランスのとれた製品でした。すでに帳票作成やワークフロー設定の内製化を実現できている既存システムの資産を活用できること、永年保管すべき重要な過去文書をクラウド上で安全に管理し続けられること、社内ネットワークへVPN経由で接続しなくても社用スマートフォンから申請・承認処理が行えることなども高く評価しました」(平野氏)

高田製薬ではCreate!Webフローのクラウド移行と併せて、グループウェアをサイボウズ「Garoon(ガルーン)」のクラウド版へとリプレースすることを検討していた。Create!Webフロー Cloudであれば、Garoonのポートレット上で情報連携しながらシームレスに利用できることも、導入の決め手になったという。

導入の効果
トラブルなくスムーズにクラウド移行。使い勝手の改善でさらに利便性が向上

高田製薬株式会社
コーポレート本部 情報システム部
IT戦略課 主幹
平野 正博氏

 高田製薬がCreate!Webフロー Cloudの導入を決定したのは、2022年4月のこと。まずは検証環境を作成し、約2カ月をかけて帳票フォーマットとデータの移行作業を行い、同年6月に本番運用を開始した。

「移行作業自体は富士フイルムビジネスイノベーションジャパンの尽力もあり、当社として大きな苦労はありませんでした。ただし、90種類以上のワークフローシステムの動作を申請から決裁まですべてのルートで確認する作業には約1カ月もの時間を要しました」(柴崎氏)

運用を開始してから間もないが、クラウド移行による効果をすでに実感しているという。

「まず、クラウド移行に伴い、帳票やデータの移行、ユーザー教育などの苦労・負荷、技術的トラブルがなくCreate!Webフロー Cloudへ移行できたことが大きな成果と言えます。現在は、日常業務のポータルであるGaroonの一部のような形でCreate!Webフローの申請・承認機能を利用していますが、SAML認証によるSSO(シングルサインオン)が可能になったことで、さらに使い勝手がよくなってセキュリティも向上しました。このように、クラウドならではのメリットを享受できたもの大きな効果です。このほか、Create!Webフロー Cloud自体の使い勝手やユーザーインターフェイスの評価として、社員や経営層からは画面レイアウトやボタン位置が改善され、コメントも見やすくなったという声も届いています」(平野氏)

具体的な導入効果としては、申請から決裁までの時間がさらに短縮したことが挙げられるという。

「Create!Webフロー Cloudへの移行後は、スマートフォン対応によって社外にいても容易に承認処理が行えることも大きな効果です。リモートワーク定着化の一助としてCreate!Webフロー Cloudが貢献しているのは間違いないでしょう。また、ユーザーインターフェイスと操作性の変更によってより早く申請・承認処理が行えるようになり、全社トータルで年間約150時間の業務時間削減につながったと試算しています。情報システム部門としては、ハードウェアの運用管理が不要になるなど、大きな業務負荷軽減効果が得られています」(永翁氏)

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■ Garoon上からシームレスにCreate!Webフロー Cloudを利用できる 

今後の展望
ERPとの連携を視野に、さらなる利用範囲の拡大を検討

このようにCreate!Webフロー Cloudの運用を開始した高田製薬だが、さらなる利用範囲の拡大を視野に入れている。

「現在はワークフローシステム上で決裁処理を終えた時点でプロセスが完了していますが、将来的にはERPパッケージ製品と接続させて後続の業務につなげたいと考えています」(平野氏)

最後にインフォテックに対する要望・期待も寄せていただいた。

「Create!Webフロー Cloudは、SaaSのワークフローシステムの中でも、使いやすく拡張性の高い製品だと評価しています。これからもシェアを拡大いただき、社内申請・承認業務プラットフォームのデファクトスタンダードになっていくことを期待しています。パッケージ版からクラウド版への移行についても、当社を含めた成功事例をノウハウとして蓄積し、今後のカスタマーサクセスのケースとしてぜひ活用していただきたいと思っています」(永翁氏)

高田製薬株式会社の皆様と、
弊社SIパートナーの富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社の皆様


※取材 2022年10月
※記載の担当部署は、取材時の組織名です。

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