テレワーク推進を阻害する紙ベースの稟議処理から脱却
社外からの申請・承認業務や記番号入力作業の自動化を実現

アジア太平洋トレードセンター株式会社 様

アジア太平洋トレードセンター株式会社(写真左より)
総務部 部長 安田 夏実氏、 総務部 総務人事課 主任 森 千晶氏、 総務部 総務人事課 課長代理 渡辺 展江氏

■業種
不動産業

■事業内容
不動産の賃貸・管理、国際卸売施設・物流施設の運営管理、情報提供・情報処理サービス、
各種催物・展示会の企画・開催など

■適用業務
稟議書・依頼書など

導入前の課題
  • 紙ベースで申請・承認業務が行われていたため、テレワークへの移行が難しい
  • 書類の管理を担当する総務部門の業務負荷を軽減したい

導入後の効果
  • 社外からの申請・承認が可能になるとともに、停滞や紛失といった紙運用の課題も解消
  • 総務部門が行っていた煩雑な作業がなくなり業務効率化を実現

導入の背景
紙書類がテレワーク推進を阻害 申請・承認業務の電子化が急務に

アジア太平洋トレードセンター株式会社
総務部 部長
安田 夏実氏

アジア太平洋トレードセンター(以下、ATC)は、大阪のベイエリアに位置する咲洲にある同名の大規模複合施設(通称・大阪南港ATC)の運営会社だ。大型見本市が開催される展示場「ATCホール」、多種多様な商業・飲食・娯楽施設や企業のオフィスが入居するとともにフェリーターミナルも併設された大阪有数の大規模複合施設として、年間600万人以上の来場者が訪れている。

そんなATCでは、長年にわたり稟議書・依頼書などの申請・承認業務が紙ベースで行われていた。しかし、2020年に発生したコロナ禍をきっかけに、業務の電子化に取り組むことになった。

「第三セクターである当社はコロナ禍が発生した直後に、大阪市や国からの要請によってテレワークを推進することになりました。その際に課題となったのが、紙書類に入力・印刷して回していた稟議書・依頼書の申請・承認業務をどのように処理するかということでした。そこでテレワークを導入する際に、業務の効率化も同時に進めることを決断しました」(総務部 部長 安田 夏実氏)

そこで同社は最初に従来の課題を洗い出し、その解決を目指すことにした。 「紙ベースで行っていた業務では承認・決裁者の不在によって処理が滞ったり、書類が紛失することがあったりといった課題がありました。また、書類の管理を担当する総務部門にとっては、煩雑な記番号の入力作業を行わなければならなかったことも大きな課題でした」(総務部 総務人事課 課長代理 渡辺 展江氏)

それらの課題を解決するために「書類種別の定型化による過誤の防止」「稟議書・依頼書の処理に付帯する支払・契約・印章管理などの効率化」「申請・承認業務にかかる時間の短縮」などを要件に挙げて業務の電子化を進めることにした。また総務部門の業務負荷を軽減するために「取引先別・目的別に検索できること」「書類の修正履歴を明確化して管理すること」も考慮しながらソリューションの導入を検討した。

導入のポイント
紙の書式の再現性や承認ルートの柔軟性 セキュリティの優位性などを評価

アジア太平洋トレードセンター株式会社
総務部 総務人事課 課長代理
渡辺 展江氏

取引関係にあるDBJデジタルソリューションズ社のコンサルタントに相談した結果、インフォテックの「Create!Webフロー」を紹介してもらったという。

「申請・承認業務の運用方法が大幅に変わることによる混乱も予想されたため、従来の稟議書・依頼書の様式をそのまま踏襲できることを重視しました。さらに書類を滞りなく回せるように柔軟な承認ルートの設定が可能かどうか、申請・承認・決裁処理が社外のテレワーク環境からでも行えるかどうかも調べ、最終的にすべての要件を満たすCreate!Webフローを採用することにしました」(渡辺氏)

なかでもCreate!Webフローを導入する決め手になったのが、セキュリティ対策が十分で安定的な運用を実現できることだった。

「セキュリティ対策の観点から、社外で申請・承認・決裁処理を行う際にもいったん社内ネットワークを経由する仕組みが望ましいと考えました。その点、Create!Webフローには、設定したIPアドレス以外のアクセスを制限できる『接続元IP制限オプション』が用意されています。このようなセキュリティ面の優位性を評価したことが、Create!Webフローを選んだ理由です」(渡辺氏)

総務部門が各業務部門を巻き込みながら一連の要件設定とソリューション選定に取り組んだのは、2020年11~12月のこと。2021年1月からはコンサルタントと協議を重ね、3月にCreate!Webフローのトライアルを実施。この間、インフォテックへの質疑応答も実施しながら検証を進め、2021年8月に導入を正式決定した。

「稟議書・依頼書のフォーマット作成やワークフローのルート設定と並行し、導入に伴う社内規定の改訂、社員・派遣社員・アルバイトへの説明会開催といった取り組みも進めました」(総務部 総務人事課 主任 森 千晶氏)

導入の効果
社外からの申請・承認業務を実現 入力自動化など電子化による恩恵を享受

アジア太平洋トレードセンター株式会社
総務部 総務人事課 主任
森 千晶氏

ATCでは現在、約10種類の稟議書、3種類の依頼書の申請・承認業務をCreate!Webフローで処理しているが、当初の課題を解決する効果が確実に得られているという。

「テレワーク環境からでも申請・承認業務が行えるようになり、処理が滞ることはなくなりました。紙書類とは違って紛失するような事態が起きる心配もありません。申請・承認業務にかかる時間も大幅に短縮され、間違いの修正も迅速に行えるなど、従来の課題はすべて解決できたと考えています」(渡辺氏)

とりわけ大きな効果を実感しているのが、総務部門が行っていた煩雑な作業がなくなったことだという。

「毎年3月に契約更新が集中する繁忙期を迎えるのですが、とくに忙しいときには1日あたり100件以上の記番号入力作業を行う必要があり、その日に他の業務が行えないこともありました。Create!Webフローを利用してからはそうした作業が自動化され、記番号入力にかかる作業時間はゼロになりました。また細かいことですが、稟議書に添付する資料もまとめて電子化できたので、紙に印刷してホチキス止めをするといった作業がなくなったのもありがたく感じています」(森氏)

Create!Webフローの導入による業務の電子化は、経営層からも高く評価されているという。

「社長からはコロナ禍に限らず、災害発生時の業務継続計画(BCP)対策をしっかりと進めるためにも、業務の電子化に取り組むよう指示がありました。Create!Webフローの導入は、そうしたBCP対策に有効な施策の一つとして評価されています」(安田氏)

■ Create!Webフローによる申請・承認業務の電子化のイメージ  

st-c-diagram

今後の展望
人事評価ツールとしての活用など他用途への応用も検討

Create!Webフローの導入によって申請・承認業務の電子化を達成したATCでは、今後はさらなる活用も検討している。

「稟議書の申請・承認・決裁処理を回すCreate!Webフローのワークフローは、別の業務にも応用できるのではないかと考えています。私が所属する総務人事課は人事関連の業務も担当していますが、あらかじめ決められた承認ルートで管理できるCreate!Webフローならば、人事評価ツールとしても活用できそうです。インフォテックからは、そうした活用事例もあると聞いているので、これからコンサルタントに相談して利用可能かどうか検討したいと考えています」(渡辺氏)

一方、ATCは近い将来に電子契約システムの導入を計画しており、導入時にCreate!Webフローと連携させた使い方ができないかということも検討していきたいとのことだ。


※取材 2023年9月
※記載の担当部署は、取材時の組織名です。

PDF版(印刷用)をダウンロード

概要資料ダウンロード

製品の概要、料金等のご利用案内をまとめた資料です。

詳しくはこちら

製品紹介デモ

製品の主な機能と特長をご紹介するサービスです。

詳しくはこちら

体験・トライアル

Create!Webフローの機能を無料でお試しいただけます。

詳しくはこちら